2008年大相撲春場所は大阪知事賞が復活するでしょう、このことをあらためて考えたい
ここ数年、毎年3月に行われる大相撲春場所をめぐって、女性の大阪府知事が土俵に上がれるようにするべきかどうかが議論されています。大阪府知事は太田房江さんといって、2000年にはじめて女性で知事になった人です。春場所では、優勝力士に大阪府知事賞が授与されます。しかし、大相撲では、女性が土俵に立ち入りることを禁じているという伝統があるので、太田知事は自分で渡すことができず、男性の代理人をたてて大阪府知事賞を授与しています。この状況に対して、太田知事は、大阪府知事賞なのだから知事である自分が表彰式の土俵に立って優勝力士に手渡したいと言っています。また、彼女の発言を支持する人たちは、女性の社会進出がすすんでいるのに国民的娯楽である大相撲の土俵に女性が登れないというのは時代おくれだと日本相撲協会を批判しています。一方、日本相撲協会は、大相撲はただのスポーツではなく、日本古来の様々な伝統儀式が織り込まれた伝統文化でもあるので、理解して欲しいと言っています。
今年は選挙で男性知事になりそうですがこの問題今後再燃すると思うにですが・・・
私は女性だから意見を書くと、相撲神話や伝説はいろいろあって、由来については色々な解釈ができるんだけど、重要なのはその結果つづいてきた慣習のほうだと思う。
つまり、女性をハレの場から排除して、社会の表舞台を男性が独占するというやり方ね。古くからの慣習にはそういうのがたくさんある。酒の神様が怒って酒がくさってしまうから女性は酒蔵には入れないとか、女性がトンネル工事の貫通式に出席すると山の神様が怒って山崩れがおきるとか、女性が屋根に上ると縁起が悪いから女性の大工さんは屋根の工事ができないとかね。
由来がなんであれ、どれも勝手な物語をでっち上げて女性を差別しているとしか見えないよ。現在では、そういう職場にも女性はどんどん進出するようになってきていることだし。
酒づくりの職人さんだって女性の割合が1割を超えるようになっている。
長い間、男性だけの伝統芸能とされてきた能の世界だって、女性の能楽師が誕生するようになっている。相撲だけ変わらないっていうのは通用しないんじゃないかな。
それに自分の性に違和感をおぼえている人たちだっているわけで、「男」「女」の間の線引きを絶対視する発想自体、まずいと思うよ
日本で初の女性知事となった太田房江大阪府知事は、2月8日の初登庁後の記者会見で、大相撲春場所(3月12日から15日間)で自ら土俵に上って大阪府知事賞を優勝力士に手渡したいとの意向を表明した。大相撲のしきたりでは女性は土俵に上れないことになっており、日本相撲協会はこれまでの伝統に従って、この新女性知事の申し入れに難色を示した。
初の女性知事と日本の伝統的な体質を代表する相撲協会との対決ということで、格好の話題となったが、結局、春場所の日程が目前に迫っていることもあり、太田知事の側が折れて、今年は知事本人ではなく代理の人物が知事賞を渡す、ということで決着した。2月29日に太田知事と相撲協会の時津風理事長(元大関豊山)が電話でやりとりをし、この場で、知事が土俵へ上ることを断念すると伝えたという。
この「女人禁制」問題が巷間の話題となったのは今回が初めてではない。1989年に、森山真弓官房長官(当時)が、優勝力士に贈る内閣総理大臣杯を自ら手渡したいと発言した。この時も結局は相撲協会に押し切られる形で土俵上への女性の登場は実現しなかった。今回は10年ぶりの“第2ラウンド”だったわけだ。